1月15日 神奈川県立体育センター
第22回 全日本フットサル選手権 関東大会
各都県の代表チームと関東1部リーグシードの全16チームによる
トーナメントで全国大会への3つの出場権を争う関東大会。
今回は優勝したペスカドーラ町田アスピランチに着目し、優勝までの軌跡を追いました。
前回の1回戦/準々決勝に続き、今回は準決勝/決勝を掲載します。
準決勝 ペスカドーラ町田アスピランチ vs 柏トーア'82
奇しくも昨年の準決勝と同じカードとなったこの試合。その時は柏トーアが勝利し、
町田アスピランチは結局4位で全国大会出場を逃している。
試合は立ち上がりから両者積極的に点を取りに行く。
4分、柏10中田が倒されゴール正面からのFK。キッカー19馬場のシュートは惜しくも決まらず。
アスピもカウンターで対抗。自陣で奪ったボールを14菅谷がドリブルで運び、
10西村とのワンツーでシュートまで行くなどチャンスはあるが、ゴールネットを揺らせない。
試合が動いたのは14分、アスピ8佐藤がパスカットから右サイドを縦に突破、
ファーサイドへのクロスを19中村がしっかり決めてアスピが先制に成功。1-0。
その後も両チームチャンスは多いが、両GKの活躍が目立つ互角の戦い。
前半残り2分、追加点がほしいアスピは右サイドのキックインを得ると小川監督がタイムアウト。
その直後、10西村のキックインがディフェンスに当たりゴールに吸い込まれアスピに2点目が入る。
前半は互角の内容も2-0、アスピランチがリードし後半へ折り返す。
後半に入ると柏はGKを20半田に交代。
後半3分、アスピは右サイド26服部からファーサイドの10西村が綺麗にゴールを決め3-0と柏を突き放す。
昨年はアスピにポジェッションされながらも得意のカウンターを決め勝利を収めている柏だが、
3-0となり、焦りからかパスがかみ合わず反撃に出られない。
アスピは前掛かりになり追加点を狙う。しかしこれは柏GK半田が防ぎ、柏のカウンター。
21山上のシュートがディフェンスに当たりコースが変わってゴール!柏が1点返して3-1。
しかし、残り5分、アスピが見事な連携を見せる。
ワンタッチパスの連続で揺さぶると、26服部→10西村からファーサイドの14菅谷が決め4-1!
柏を再び突き放しアスピの勝利が近づく。直後、柏は19馬場をGKに置きパワープレーを開始。
しかし反撃の得点は奪えず残り15秒、アスピ19中村のパワープレー返しが決まり5-1で試合終了。
町田アスピランチは3年連続出場の関東大会をついに突破!
柏に昨年のリベンジを果たすとともに初の全国大会行きを勝ち取った。
後半開始直後、府中サテはGK飛騨が上がり何とパワープレー。その後は続けなかったがハイプレスを仕掛ける。
23分、府中サテは9丸山がピヴォ当てから反転シュートを見事に決めて1-1と同点に追いつく。
しかしその40秒後、町田アスピ4相原が右サイドでGKと1対1、右足でゴールを揺らし再び1-2とリードを奪う。
この得点で町田アスピに勢いが出るが、府中サテもしっかり対応。
府中サテ8山口からのシュートパスに5花嶋が滑り込むも惜しくも抜けて行く。
町田アスピは15後呂のシュートをGKが弾きゴールに転がそうなところ、府中サテ8山口が必死にクリア。
28分、町田アスピ6荒木が自陣で奪ったボールを自らドリブルで運び、そのまま右サイドからシュート、
GKの股を抜いて待望の追加点!1-3と2点差をつける。
32分、町田アスピはGKを落合に交代。
府中サテも反撃。11小村→左サイド13眞境名から逆サイドの6上林がシュート、もアスピディフェンスがクリア。
残り4分、府中サテは14新井をGKに置きパワープレーを開始するとアスピはGKを水谷に戻し、
府中サテの攻撃を凌ぐ。府中サテは最後までパワープレーを続けるが追い上げ出来ず、1-3のまま試合終了!
町田アスピランチが東京大会のリベンジを果たし、関東大会初優勝! 全国大会出場に花を添えた。
ペスカドーラ町田アスピランチ 小川監督にお話をお聞きしました。
Q.優勝おめでとうございます。
A.ありがとうございます。
Q.今大会を振り返って如何ですか?
A.最初の1・2戦は硬さもあり、正直自分たちの力は半分くらいしか出せなかったのかな、と感じています。ただ、悪いなりに結果にこだわって、自分たちがやりたいことを捨ててでも勝つためには何が必要かということを1人1人が考えてプレーできたことが、勝利に繋がったと思います。去年は1戦目も2戦目も自分たちがやりたいことをやって勝てる状態で、でもそれが最後の決定戦で上手くいかず、チグハグしたまま終わってしまったようなイメージでした。今年は昨年苦しい思いをした分、最後の2試合は本当に自分たちが積み上げてきたもの、自分たちの実力をある程度示しながら試合ができたので、凄く選手が成長したと感じましたし、昨年の経験を糧にできたのではないかと思います。
Q.昨日の1回戦・準々決勝と今日とで変わった所は?
A.やることは変えたつもりはないですが、相手との兼ね合いもありましたし、昨日苦しい試合でもチームが一つになって勝てたことでメンタル的にも少し荷が降りたという部分はあったように思います。ただ、そういう中でも実力を出せないと上に行ったときに絶対に通用しないと思うので、トーナメントで負けたら終わりの状況でどれだけ自分のプレーや技術をしっかり発揮できるか、は凄く大事だと感じます。アスピランチとしてはもっと上に行くのが目標なので、負けたら終わり、ミスが許されない、というメンタルの中で今日チームとして力を発揮できたことは素晴らしいですし、それも選手の成長じゃないかなと思います。
Q.東京都大会の4回戦から始まり、多くの試合を勝ち上がっての優勝でしたね?
A.長かったですね。昨年も同じように勝ち進みながら、最終日で負けてしまいました。一番長く試合して苦労した中で最後に悔しさや経験は残ったが、結果は何も残らなかった、というのは凄く悔しい部分でもありました。今年は何とか皆で結果を得よう、内容よりも結果を残していこうと、選手にも言い聞かせてきました。サテライトチームに対してこんなことを言ってはいけないのかもしれませんが、結果を残して皆がついてきてくれたことは非常に大きいと思います。
Q.リーグ戦で出場機会が少なかった選手も結果を出していましたね。
A.そうですね。すごく嬉しいです。そこは僕がリーグ戦に出ていない選手を使う勇気を出せるかというところもあります。今回メンバーに入らなかった選手も入ったメンバーも力の差は僅かだと思うので、これまで出れなかった選手は積み上げの部分で足りていないことがあったかもしれませんが、僕が信じて実力があると思ったとおり結果を出してくれました。そういった意味で今回は自分としても勉強になりましたし、いろんな選手を使うこと、信じる事は凄く大事な部分だなと思いました。
Q.関東大会王者としての全国大会出場です。目標をお願いします。
A.やっぱりFリーグに勝つということ。どのグループに入っても必ずFリーグのチームとやらないといけないので、どことやるにしても1勝を挙げられるように。そうしないと代々木の決勝ラウンドに帰って来られないと思うので、本気でFへの勝利を目指して、ここからまた積み上げて行きたいと思います。出て良かったね、で終わるのではなく、良い結果を得て、更に選手たちを成長させて来季につなげたいと思います。
<表彰式>
町田アスピランチ、府中AFCサテライト、柏トーアの3チームは3月10-12日に行われる全国大会1次ラウンドに出場します。
順位 | チーム | 勝点 | 得失 | ||
---|---|---|---|---|---|
1 | 名古屋 オーシャンズ |
30 | +59 | ||
2 | バサジィ大分 | 26 | +34 | ||
3 | フウガドール すみだ |
23 | +4 | ||
4 | 湘南ベルマーレ | 18 | +6 | ||
5 | バルドラール 浦安 |
18 | +1 | ||
6 | シュライカー 大阪 |
18 | -1 | ||
7 | ペスカドーラ 町田 |
18 | -3 | ||
8 | 立川府中 アスレティックFC |
16 | +1 | ||
9 | ヴォスクオーレ 仙台 |
10 | -17 | ||
10 | Fリーグ選抜 | 7 | -21 | ||
11 | エスポラーダ 北海道 |
6 | -21 | ||
12 | ボアルース長野 | 1 | -42 |
2019年第11節終了時